PAL122便
Palm Computing Seminor
in Tokyo Big Sight



UPDATED 1999.05.22





 
動き始めた
Japanese Palmの新世紀






というわけで、5月20日(木)に
開催中の東京ビジネスショーの会場でもある
東京ビッグサイトで開かれた
「日本IBM/3Comパームコンピューティングセミナー」
行ってきた。

東京ビッグサイトは、
都知事選の時に無駄なハコ物の代表として
しばしばテレビニュースに映っていた、不思議な建物。
あまり意味があるとは思えない立体的構造物が連立する
その異空間の一角で、同セミナーは開かれた。

一番最初に驚いたのは
その会場の看板に
協賛企業のロゴが例によって並んでいるのだが、
その中に「PILOT」の文字がある。
貰ったパンフを見ると、
おおお!PILOT製品が
しかも、Palm/WPJ収納型だ!
あそこまでモメた会社と
ここまで仲良く出来るのは凄いな!




【上図】はこんな2商品が紹介されていた。
とくに、収納タイプはかなり気になる!



まずは「Get Together Meeting」なる、
ルー大柴っぽい名前の開会イベントから始まった。
Palm Computing社からマーク・バー公さん
日本IBM社の加賀山さん、Sybase社のレイモンド・チョウさんなど、
おなじみの顔によるスピーチが並んだ。

そんな中、バー公さんのスピーチでは、
またまたPalm/Pilotに関するリソースのひとつとして
「パーム航空」をスライドつきで紹介してくれた。
いつもいつも大感謝だ。
たぶん、前日に遊びに行きます、と
メールを送ったのでスリーコムの人が
気を使ってくれたのだろう。

ところで、そんなスピーチの中で、
もっともスクープだったのは、以下のコメント。


SCOOP【概要】c3タイプのPHS対応版では音声が使える?!

日本IBM社は、先日のWorkPad c3の発表と同時に、同社なりのオプションとして、WPJへのPHS機能の付加を今年度の第4四半期までには達成したいという開発意向を表明した。

最初はPIAFS 32Kで始めて、やがて64Kに対応していく予定。

スタンダード版(WPJ)については内蔵タイプ(WorkPad PHSコミュニケーション内蔵型)を販売するつもりだが、c3タイプに関しては、スライサーという外付け構造(WorkPad PHSコミュニケーション拡張ボックス型)で対応するつもりだ。そしてスタンダード版ではしないが、このc3版のスライサーでは音声対応(Voice Communication Support)も考えている。
 


【上図】はセミナーで貰ったパンフの
画像に着色したもの。
こんなの見せられたらWPJc3に走っちゃうよ、マジで!



とにかく、これは初耳だ!

これはいい!

欲しいじゃねえか!

なお、このセミナーにはスリーコムさんからの招待で、
久々にお会いした神様や、
髪を切って以来初めてお会いした廣瀬さんを始め、
Palm/WPJコミュニティの著名人が多く揃っていた。
中には、わざわざ広島から福本さんの姿も!
(福本さんとは、またまたゆっくりお話出来なかったのが残念!)

さらに、続いて「Palm Computing Platformセミナー」には、
さらに多くのPalm/WPJコミュニティ軍団が大集合。
ビジネススーツで埋まった会場内に、
妙な色合いのシャツを着た特殊な人々が固まった。
もっとも、漆畑さんみのたんさんなど、
スーツ系の人間もいたが、その多くはラフな姿。
しゃあみんさんMigさん・・・などなど。

このセミナーでも、
スピーチのトップバッターはマーク・バー公さん。

こっちでは、最初のセミナーよりも、
もっと詳しい日本のPalm/WPJ戦略が語られていた。
これまでにも何度か語られた
「1999 Focus in Japan」
(一昨年の北米、昨年の欧州に続いて、
今年は日本に力を入れる!)
とか
「Palm Economy in Japan」
(日本でも、とうとうビジネスと呼べるような
Palm/WPJの世界が始まったんだよ、と紹介)

などの解説が続く。


SCOOP【概要】日本初のディベロッパーコンファレンス

今年も10月には米サンタクララで、恒例のディベロッパーコンファレンスが開かれるが、さらには日本でもまもなく、初めてのディベロッパーコンファレンスが開かれるという告知がまもなく出来る!
 


これもスクープだ!
とうとうそんな時代になったんだな〜と、感慨ひとしお。

で、スリーコムジャパンのディベロッパ担当者者ヤナイさんからは、
今回から日本でも始まったディベロッパーに対する
サポートプログラムである
「Solution Provider Program」について詳しく語られた。

これは、これまで英語中心で行われていた
ディベロッパーサポート体制を、
出来るだけ日本語でも対応していくといこうというプログラムだ。

これに参加すれば、
完ぺきとはいかなくても必要に応じて、
PalmOSのソースコードを公開してもらえたり、
等、さまざまなサポートが受けられるらしい。
(詳しくはパームコンピューティング・ジャパンのHPから
「ディベロッパゾーン」を参照)

こうした一環として東京青山に
パームコンピューティング社と日本IBM社の共同で
「Palm Computingソリューションセンター」
開設された、ということらしい。

同プログラム参加者であれば誰でも使えるよ、と強調していた。
とくに開発者ではない機長には実益はないかもしれないが、
これからのPalm/WPJ環境の未来を大きく変えてくれそうな、
これは新しい流れだ!

あと、細かいけど、質疑応答では
MS社のPalm-sized PCとの比較に関する質問が登場するたびに、
以下のような解説がされていた。


【概要】PalmOSとPalm-sized PCの違い

PalmOSは「Shrink」ではなく「Rethink」する!

これは、MS社がデスクトップコンピュータ(おもにWindows)からソフトを、単に小型化してPDAにまで持ってくる(Shrink)のに対して、PalmOSでは同じものを持って来にしても、改めてPDAにもっともふさわしい形で作ったものを持ってくる(Rethink)んだ。

このため、PDA特性を活かせていないMS社は、実際にPDAマシンのシェア獲得に失敗して、PalmOSはそこで大成功を収めている。

MS社は、しばしば言われるように「トースターから航空機まで、すべてに同じOSを詰め込もうとしている」が、我々(Palm社)はPDAのためにもっともふさわしいOSを詰め込んでおり、ここでもやっぱり成功している。
 


この説明も初登場じゃないかもしれないが、
なかなか名文句だ。
みんなも丸暗記して使おう。(どこでだ?)

これ以上の詳しい説明は、
Palm/WPJコミュニティの朝日新聞!
廣瀬さんに任せた!

なお、


この日は、その後も、
上記の「Palm Computing Platformセミナー」の他に
下記の2種類のセミナーが終日開かれていたらしい。

「Solution Providerセミナー」
Solution Provider Programに登録されている方を
対象とした技術セミナーです。
Palm Computing Platform向けのソフトウェア、
ハードウェアを開発するにはどうしたらいいか、
どのように作業を進めていけばよいかなど、
これからPalm Computing Platformの開発を始められる方に
フォーカスした内容です。
このセミナーでは、Palm OS、API、開発ツール、
Conduit開発などの概要を、デモを交えてお伝えする予定です。


「Enterpriseセミナー」
Palm Computing Platform対応製品を開発されている各社による、
Palmソリューションの実際についてデモを交えて
ご説明する予定です。

が、

これ以上の深〜いお話は
機長にはカラダに毒(というか理解不可能)だろうと判断した、
機長は廣瀬さんや見口さん達と
セミナー会場からお別れして
東京ビジネスショーの会場に向かった。

東京ビジネスショー

う〜ん、膨大な学園祭、みたいな
不思議なイベントだった。
確かに先端企業によるデモなどもあるが、
なんで?まあ、確かにビジネスだけど・・・
みたいなイベントまで、
なんでもありの
なんだか玉石混合の集大成みたいな
ショーだった。

日本IBM社のブースでは
銀ギラおねえちゃんたちによる
PC Companigonに関するデモンストレーションを
聞いたり、話題のカシオ社製
Palm/WPJ用プリンタ
のデモを見たりした。

※同プリンタからは
光沢紙にかなり奇麗な画像が映っている
モノクロ画像も見た。
ただ、サイズ的には領収書とか
いわゆる企業ユースっぽいな、やっぱり。
これを見ていた廣瀬さんが、
「名刺を忘れた時に刷る!」という
素晴らしい使い道を発明してくれたが、
名刺を忘れてプリンタを携帯するという
シチュエーションはかなり特殊すぎるのでは?
と思う。


廣瀬さんが、
銀ギラおねえちゃんの写真を撮っていた。
Palmfanに出るかもよ。
コンパニオンwithPCコンパニオン?

あとは・・・

どっかの会社が出してた
テレビ電話として使える携帯電話は
ちょっと気になったけど、
そんなことになったら
携帯電話だけ持って「某所に潜む」なんて
荒技は使えなくなるな〜。
そんな使い方してる人がどれくらいいるか
不明だが・・・。

あとは、




とくにないので、さっさと帰った。





久しぶりにPalmな人々





ところで、

やっぱり機長としては、
初体験のセミナーも面白かったが、
そんなセミナー会場で会えた人々や
目撃した出来事などがいろいろ楽しかった。

一番感動したのは
あの!神様のWorldFinderと
ほぼ同時期にリリースされた
世界初のPalm/WPJ用ブラウザ「Palmscape」の作者で、
一時は行方不明か?と
騒がれていたOkuさんに会えたこと!
神様から
「機長さん、奥さんだよ!奥さんが来てるよ!」
興奮気味に呼ばれた時は、
「この人、何を言ってるんだろう?」と思ったら、
そう、Palmscpae作者のOKU Kazuhoさんだった。
こんな言い方をすると、
ちょっと語弊があるかもしれないが、
とっても可愛らしい青年だったのは意外だった。
現在は就職なさって
京都方面にいらっしゃるそうで、
「是非、ホームページもつくって下さいよ」
お願いしたら「近いうちにその予定です」という
返事をもらえた。楽しみ!

その他の初対面組では、
またまた神様に
「機長さん、高橋さんだよ!こちらが高橋さん!」
呼ばれて「どこの高橋さんだろう?」と
思っていたら、
あの!SH-Keysの開発プログラマ・
高橋さんだった!
このところ、神様のCom-JIM2や
EndoさんのFatalKeyなど
対抗サードパーティ製ドライバが活躍している
SH-Keysだが、
これから純正の方でも大反撃が始まるようだ。
わ!わ!わ!
・・・と興奮した機長だが、
記憶力のメモリに限界のある機長は
そのほとんどを忘れてしまった。
でも、凄いよ、とだけ書いておく。

あとは、
「高熱で大変なんスよ」
と言いながらも「昨夜の六本木のナイトライフは
楽しかったっスよ」と興奮気味に語ってくれた
京都のネット商人トルネコさんからは
不思議なモノを見せてもらった。
う〜ん、欲しい。
どんなアイテムだったかは
またまた忘れてしまった。
大丈夫か、俺?

他にも、
ある有名プログラマさんから、
ある種の通信ソフトの
劇的な進化についての情報を教えてもらったり、
また別の有名プログラマさんからは、
ある種の有名パッチの
アップデート版のテスト版をわけてもらったり、
他にもある有名プログラマさんから
まもなくリリースされるある種のWindows用ソフトに
ついて教えてもらったり
・・・など、
特ダネの嵐だったのだが、
機長の記憶力はすでに
限界を越えていたので
すっかり忘れてしまった。
読者代表みたいな形で参加しながら
まったく役に立たない機長だ。

そんな中、
覚えていることといえば、
神様の異常な情熱だろう。

あの名文「男と娘」を書いた頃には
娘を送りだしてすっかり老け込んだ父親のように
脱力していた神様が燃えている。
Palm/WPJ機種の供給タイムラグなどで
J-OSの活躍の場所が再び大きくなってきたことで、
そんなJ-OSの改良に関してますます燃えていて、
「J-OSの学習辞書が完成しました!」
と熱く語っていた。
「WPJの日本語入力システムを越えるのも
そう遠くないですね」

・・・なんて、真顔の神様節を聞くと、
こっちまで熱くなってしまう。
まだまだ神様はこの世界をしっかりと見つめている。

そんな神様の前には、
今回のセミナーの会場でも、
ふっと目を放したすきに、
いつの間にか行列ができている。

我々はその行列を「神様詣(もうで)
名付けていた。
その列はなかなか終わらない。

神無月は終わった。
神様が今、熱い。

そして、この日の
Palm Computingのセミナーも中身の濃いものだったし、
これからの日本における
Palm Computingの未来が見えてくるものだったが
その会場で会ったPalmな人々の情熱や計画を聞いて、
ますますこれからのPalm Computingの
日本における素晴らしい未来が
見えてきた。

これで機長の記憶力がもうちょっと
素晴らしければ・・・

う〜ん、柏木さんに
もうちょっと頭のメモリを増設してもらうか?
でも、ドライヤーを頭に当てたら?!・・・あ、普通だ。

じゃ。




1999年5月21日



UPDATED 1999.05.22





カシオのプリンタ・続報!





東京ビジネスショーで見かけた
あの「カシオ製のモバイルプリンタ」について、
あの、金髪で副将軍でプロダクトデザイナー(ASCII 6月号より)な、
ケンジロウさんから下記のような報告を貰った。


ビジネスショウで、IBMブースに展示していた、例のカシオ製の
モバイルプリンタを見てきました。

 見ているうちに自分のPalmでも試してみたくなり、係の方に
お願いしてプリンタのドライバソフトをビームして貰ったんですが…




  …受信した途端に画面が砂の嵐。



 やむなくハードリセットをかけてもう一度チャレンジしてみたのですが
結果は同じでした。
IBMの方の話では、「J-OSを積んだPalm3でもちゃんと動作した。但し、テストした機体のJ-OSはROMではなくRAMに載っていたので、ROMにOSを焼いていたのがエラーの原因ではないか。この点は今後改良を行いたい」というようなことを仰っていました。期待して待つことにしましょう。

 今回のビジネスショウには、このIBM/casioのものだけでなく、他の会社
からも何点か赤外線に対応したプリンタが出展されていましたので、そう
いったものも今後、Palmシリーズに対応してくれると嬉しいですね。
 


なるほど、これから周辺機器が
どんどん出てくるたびに、
こういう問題って出てくるんだろうな。
すでに赤外線問題などでは起きつつあるようだが、
これからは、トラブル報告の際に、
「Palm VでJ-OSをROMに焼いてるんですけど」とか
言わないと、解決の道が遠ざかるかもしれない。

周辺機器が増えれば増えるほど大変になるという
う〜ん、とっても贅沢な悩みだ。



P.S.
そうか、赤色のカッティングシートが隠し味だったのか〜!
(ASCII 6月号より・・・Palm/Pilot Museumの企画は必読!)



じゃ。

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