PAL150便
ホットドッグ計画(仮)
完結編
The Final Love Letter










最後のラブレター





Palmの魅力については
このパーム航空でも何度も書いてきた。

でも、改めてもう一度書く。

Palmはいい!

う〜ん、説得力がないな。

では、もうちょっと具体的に書こう。



サイズはちっちゃいが、このサイズの「意味」はデカい。
機長の死んだ祖父の遺言に「PDAは夏場に選べ」というのがある。
これは、夏場の暑くて薄着のシーズンでもそのPDAマシンは
手軽に持ち運べるのか?確認しておけ、
という意味のことを言いたかったんだと思う。
その点、Palmなら夏場ワイシャツ一枚の状態でも
胸ポケットに入れて持ち運べる。
たとえば、夏場のもっとも気軽な移動状態を
想定した時、携帯電話を片手に持って、
Palmを胸ポケットに入れて、というのは理想だ。
携帯電話とPalmを手に持つと両手が塞がってしまう。
かと言って両方ともワイシャツの胸ポケットに入れるのも最悪だ。
Palm以外のPDAも、
以前に比べるとかなり小さくなった。
でも、胸ポケットに入るかどうか?の差はでかい。
その差は小さいが、使い勝手の差はデカい。
なぜなら、機長の場合、どうせポケットじゃなく手に持つくらいなら
わざわざPDAじゃなくても1kgのVAIO持てば
いいじゃん?と考えてしまうからだ。
だから、Palmのちっちゃさは素晴らしい。



これは決定的だ。
実際にPalm以外のPDAを
触ってみればわかることだが、
OSがワープロ専用機とかパソコンを
ベースに考えられているために、
そうしたPalm以外のPDAマシンでは、
「使おう!」と思ってから
実際に入力を始めたり、
閲覧するまでの間に、
かなり無駄なステップを踏む必要がある。
どっしりと机に座ってから試用することを想定した
ワープロ専用機やパソコンならそれでもいい。
でも、スケジュールやアドレスを管理するPDAの場合、
この初動の遅れは致命的だ。
機長の死んだ祖母の遺言に「PDAは雨の日に選べ」というのがある。
これはつまり、雨の日の片手に傘を差した状態でも
使用することが簡単なPDAじゃないと意味がないぞ、
という意味を伝えたかったんだと思う。
例えばPalmではスケジューラを開くのに
Powerボタンを押す必要さえない。
スケジューラ専用のボタンがあって、
それを押せば、いきなりスケジューラが開いてくれる。
で、新しいスケジュール項目を入力する際に
他のPDAマシンのように、いちいちメニューやら
ボタンを押して「新規項目」のダイアログをいくつも
開く必要さえない。
スケジューラを開いて、
何か文字を入力しようとすれば、
Palmはそれを、
ちゃんと「新しいスケジュール項目」を作って、
そこに入れてくれる。
こういう優しさが、PDAでは重要だ。



しばしば雑誌などでPalmを否定する言葉として、
Palmは日本語版でもローマ字入力だ。
だから、初心者には向かない!
・・・というのがある。
これは「ある種の人間」には当てはまる!
つまり、ローマ字を知らない人間だ。
でも、ローマ字を知っている人間なら
日本語を直接入力するよりも
ローマ字を入力した方が遥かに便利だ。
なぜか?
これについては、実際に使ってみればわかることだが、
他のPDAマシンは日本語を直接入力するため、
一見、便利なようだが、
実際にはかなりの苦痛を強いられることになる。
つまり、日本語は難しすぎて、
PDAマシンがそれを正確に理解してくれないのだ。
その結果、誤変換が多くなる。
また、日本語は複雑なのでどうしても画数が多くなる。
有名な話だが、
「営業会議」という単語を入力するためには
日本語だと、なんと51画も必要だ!
ところが、Palm名物のGraffitiという英語の一筆書きなら
「eigyoukaigi」はわずか11画ですむ。
これに漢字変換のための簡単な入力を加えても、
15画以内で入力が可能だ。
この辺のことは口でいくら説明しても始まらない。
実際にしばらく使ってみると、
その操作性の差に愕然とするはずだ。
機長の死んだ大伯父の遺言に
「PDAにはローマ字入力がよく似合う」
というのがある。
まさに、このことを言いたかったのだと思う。



機長の死んだ伯母の遺言に
「とくにPDAを選ぶ時は、スペックに騙されるな」
というのがある。
これはどういうことか?
実は、Palmと他社のPDAをスペック表だけで比べると、
Palmはかなり劣って見える。
ところが、全世界のPDAシェアを見ると
Palmの方が圧倒的に売れている(70〜80%)。
これは、かなり異常なことだ。
なぜ?
たとえば、他社のPDAには、
Palmには存在しない
カラー液晶だとか、MP3プレイヤーだとか、
デジタルカメラだとか、これでもかってほどに
いろんなオプションが最初っからついている。
これは素敵なことだ。
もしも値段が同じ程度ならそっちを買いたいと思う。
それは真理だ。人情だ。
ところが、実際にそっちを買ってみると、
カラー液晶やMP3プレイヤーはやたらと
電力を消耗してしまう。
そして、気がついたら
肝心な時にバッテリ切れが起きると言った
最悪の結果をもたらしてくれる。
これがデスクトップマシンなら問題ないが、
PDAマシンの場合、致命的になる。
電力供給のことばかり心配しなければならないPDAほど
役に立たないものはない。
まるでPDAとユーザの関係が逆転したような苦痛を強いられる。
その点、Palm創始者のJeff Hawkinsさんは偉かった。
彼は言った。
「スペック表で自慢するな!
使いやすさにこだわれ!」
こうしたJeffさんの信念に基づいて作られたマシン、
それがPalmだ。
その結果、本当に自然な感覚で使えるPDAが出来た。
ところで、2000年に入って、
Palmにもカラー液晶やらその他のオプションが誕生しそうだが、
それにGOサインが出たのは、
電力問題を解決出来たからだそうだ。
いかにもPalmらしい決断だ。
今から楽しみ。



もしかしたら、これが最大のポイントかもしれない。
日本のザウルスや
アメリカのPocket PC(旧名:Palm-size PC)が
Palmのライバルであり、両社ともに
企業の気合いと戦略はバッチリなのだが、
根本的なところでPalmに追いつけないでいる。
その根本的な差とは何か?
それは「愛情」だ。
コンピュータに「愛情」?
なんじゃ、それ?いらないだろ?そんなもの。
うん、その気持ちはわかるので
詳しく説明しよう。
Palmには、それこそ数千種類のソフトが
Internet上に転がっている。
ビジネスソフトから通信ソフト、
ユーティリティからゲームに至るまで
本当にたくさんの種類&さまざまなタイプのソフトが存在する。
これは、とってもたくさんのPalmファンの個人や企業が
自ら喜んでPalm用ソフトを開発しているからだ。
ところが、ザウルスやPocket PCは
もともと製作する会社の利潤追求のためだけに
作られてしまったため、
ソフトの数は本当に少ない。
Pocket PCなどは、Palmの世界からプログラマや
企業を金で釣って、なんとか
本数を増やそうとやっきになっているが、
世界中のプログラマとベンダーが
楽しんで続々とソフトをリリースしているPalmには
どうしてもかなわない。
というか、まったく勝負になっていない。
その結果、どうなるか?
ユーザが自分好みにカスタマイズ出来るPalmに対して、
他社のPDAは買った時に入っていたソフトを
永遠にそのままの形で使い続けるしかない。
そんな「与えられたものを与えられたままに使う」ことが
大好きな人は他社のPDAに走るのもいい。
でも、デフォルトで入っている標準ソフトさえも
気に入らなければ変更出来る置き換えソフトまでが
大量にあるPalmはもっと楽しいよ、と思う。
ま、その辺は使い方次第だ。
任せる。
機長の死んだ曽祖父の遺言にこんな言葉があった。
「友達に機能を自慢してるうちは楽しいけど、
そのうち使い勝手が悪くて飽きてしまうPDAなんか、
糞くらえだ!」



Palmの最大の武器は
デスクトップパソコンとの連携の手軽さにある。
これについては他社もすでに気づき初めていて、
どんどんPalmのマネをしようとしているようだが、
まだまだPalmにはかなわない。
そんな他社の動きを尻目に、
Palmとパソコンとの連携はどんどん進んでいる。
(それは、ほとんどすべてのメジャーなOSについて進んでいる)
そんな中、
これまでやや面倒くさかったMacintoshとの連携も、
まもなく、もっともっと手軽になるだろう。
それどころかApple社から互換機まで出てきそうだ。
いわんやPCをや、である。
Palmはどんどん手軽に使えるようになっている。
必要なデータをパソコンから
じゃんじゃん放り込んで使えるというのは
Palm最大の魅力だ。
おまけに今年中には
PHSカード内蔵のPalmも国内で発売される。
こうなるとかなり無敵な存在になる。
しかも、ただ単にPalmが
Internetに接続されるだけでなく、
ちょうどアメリカ本国のPalm VIIに
Palm専門のネットワークサービスがついてくるように、
国内でもその種のサービスが始まって、
Palmを握っているあなたの手のひらから
さまざまな情報をオンラインで引きだすことが出来る。
そんな時代がまもなく来る。
そんな、無敵のPalmがまもなく登場しそうだ。
機長の死んだ愛猫の遺言にこんな言葉があった。
「ニャ〜!(やっぱりPalm)」

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以上の文章は
まだPalmを買おうかどうしようかで
悩んでいる人に向けて書いた。

でも、こんな言葉の洪水には
あまり意味がない。
とにかく使ってみればわかる。
それだけで十分だ。

Palmにはソフトの選択肢は膨大にあるけど、
Pocket PCのようなハードの選択肢がないよね、
と、昨年までは何度か言われたことがある。
否定的なニュアンスをこめて。
でも、今年からはそんな言いがかりも言わせない。
日本ではすっかりお馴染になったIBM社、
そして、昨年末に登場したHandspring社、TRG社に続いて、
今年中にはSONY社、Apple社からも互換機が登場する。

そして最後に
これまでパーム航空でも何度も書いてきた自慢を
もう一度だけ書かせてもらう。

Bill GatesとSteve Jobsという
20世紀PCの歴史を変えた二人の男が
ともに欲しがって、
一度は会社ごと買収しようとしたが断られてしまった
世界で唯一のOS、それがPalmOSだ。

もう、十分でしょ?






パーム航空のもうひとつの歴史





さて、ここからは、
これまでずっとパーム航空を読んできてくれた
すべての読者の皆さんへの私信だ。

だから、今日初めて「パーム航空」を読む!
って人は読まなくていい。

・・・っていうか、読まないほうがいい。
正直、そんなに楽しい話じゃないし。

そんな「私はPalmビギナーだ!」って人は、
ある程度「パーム航空」を
読んでから、以下の文章を読もう。
もともと「パーム航空」愛読者を対象に、
つまり更新がなくても熱心に
「パーム航空」を読み続けてくれた人のみのために
書いた文章だから、
「パーム航空」初心者は読むべからず、だ。






そんな訳で、

「パーム航空」に初めて来た!
って人は下記のリンクに進もう!




そうじゃないヨ!って人は
下記のリンクに進もう!


LAST for YOU






じゃ。


2000年2月7日


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