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倉庫078

iPAL1541 教訓から
  Date: 2001-08-28 (Tue)

●追加情報アリ

■限定といってもちょっとあれじゃないですか?(With Palm Tonight...)2001.8.27
■やっぱり問題あると思う(With Palm Tonight...)2001.8.27

 上記記事など、多数のサイトで取り上げられている、昨日のPDA styleにおける「CafeglobeオリジナルのCLIE用ケース&ストラップ」の販売方法に、問題があったようだ。かなり客観的に見てもちょっとネ。しかも、問題はひとつじゃなかった。



 同サイトから見れば、革新的なチャレンジが裏目裏目に出たってことなんだろうが、失敗は失敗と認めて、斬新な企画性とユーザビリティが共存できるサイトとしてますます頑張ってもらいたい!「あそこはいろいろ面白い試みはするんだけどね〜」で終わってしまうのが一番馬鹿らしいじゃん?

 ところで、同製品については「29日15時より追加販売を行う予定」だそうだ。
 
 

【追加情報】

 上記のように、PDA styleが今回の事件でおかした間違いの第一点、「予約開始時間が守られなかったこと」については、すでに「29日15時より追加販売を行う予定」することで反省を行動に移していたが、もう一点のミスだった「そもそも特製ケース&ストラップをボランティアで開発した人達への優先予約」についても、「「Cafeglobe.comユーザー優先予約」が本日(8/28)15時より明日15時まで行われることになった」そうだ。(クリクラ!より)
 
 ミスはミスだが、早急な対応は評価できると思う。
 
 

iPAL1542 BBSヘッドライン01/08/28
  Date: 2001-08-28 (Tue)



■PanasonicのPalm? 投稿者:すとう  投稿日: 8月27日(月)10時58分00秒

 …「iPAL1537 Panasonic製のPalmOSデバイス?!」を参照。

■N700 投稿者:たけ  投稿日: 8月27日(月)21時32分34秒

 …まあまあ、この手の情報は、販売店内部での「伝達の表現ひとつ」でまったく違う意味に伝わるということも多いので、あくまで「噂」の範囲内ということで。つーか、こーゆー情報は間違いでも本当でもあんまり漏れない方がいいような気もするが…。

■たまには違うブランドケースも 投稿者:丸玉  投稿日: 8月27日(月)21時58分44秒

 …URLが出てるELLE.comの記事にある画像はPalmPilotというよりもPalm IIIかPalm IIIcだと思う。文章では「PalmPilot」になってるけど、これは向こうの慣用表現みたいなもの。さて、そんな記事の中では、「handango.comに行けば、PalmOSデバイスの液晶画面を鏡に変えてくれる有名なフリーウェアをダウンロードできる」とか書いてある。これだけ聞くと、なんかオシャレじゃんと思うけど、実際はかなりのキワモノソフトなんだけどな〜。(いや、まったく役立たない訳じゃないけど、下の画像みたいにキレイな「鏡」にはならないって!)

 

 さらに、shoppingのコーナー(Gifts)には、「Kate Spade Palm Pilot Case」なるものまで登場している。なかなか素敵な若草色(?)だ!ちょっと欲しいぞ。Palm V用。



 さらに、丸玉さんは、日本では珍しいRALPH LAUREN製のPalm V用ケース「Palm Pilot Holder」も紹介してくれている。マジで50ドル?!ちょっと驚く値段だな〜、確かに!

 

【注意】上のiPAL-BBSのリンクを開いたのに該当記事が見つからない!…という場合は、下の方にある「次のページ」ボタンをクリックだ!

iPAL1543 新ライセンス〜AlphaSmart社〜
  Date: 2001-08-29 (Wed)

■AlphaSmartがPalmOSライセンシーに(Palmfan)2001.8.28

Palmfanによると、「教育関連ソリューションテクノロジーで知られる,米AlphaSmart, Inc.が新たにPalmOSライセンシーに加わった」そうだ。

  ← 同社の看板商品である「AlphaSmart 3000」

 ■AlphaSmart Licenses Palm OS Platform(Palm社 Press Release)

■米AlphaSmart,Palm OSプラットフォームのライセンスを取得(ZDNet/PalmOS)

 

iPAL1544 不思議な記事
  Date: 2001-08-29 (Wed)

■HPから『Pocket PC 2002』搭載ハンドへルド (CNET)

 とても不思議な記事だ。タイトルと記事の前半部分は、まさにHPからリリースされる新型マシンのことが書いてあるが、途中からハンドヘルド一般、そしてPalmOSについての言及が異常なほどに増える。やや作為さえも感じるような記事だ。
 
 ま、それはともかく、この記事には面白い表現がいくつか見受けられる。
 
「ハイエンドのプロセッサーと業務用アプリケーションを搭載したハンドヘルド機器の需要は、今のところあまり大きくないが、Pocket PCをライセンスする各社は、需要が生まれたときに備えて基礎固めをしている」IDC社のアナリスト、Kevin Burden談)

「Pocket PC機器に対する法人需要が1000台単位でひっきりなしにあるというわけではないのが現状だが、Pocket PC陣営はその時に備えて準備を進めている。そして需要は必ずある」(上同)

 そして、おなじみのPalm社は消極的なリーダーであったために企業のIT責任者からあまり評価を受けていないという理論へと辿り着いて、そこで、Palm社も新たな動きを始めた、という定番の表現で終わっている。ちょっと不思議な記事だ。
 
 この記事については、PalmfanのM.Hiroseのコメント(「HPから『Pocket PC 2002』搭載ハンドへルド」 2001.8.29)にも注目!
 
  

iPAL1545 ハンドヘルドデバイスの広い未来、狭い未来
  Date: 2001-08-29 (Wed)

 前回の記事「iPAL1544 不思議な記事」を書き終えたところで、WorP@holicでこんな記事を見つけた。
 
■インタビュー今週の人〜PDA普及のカギ握る動画機能やビジネスユース(Bit By Bitニュース)

 これはIDC Japanのリサーチアナリスト・大石美智子さんへのインタビューだが、なかなか鋭いし、とても興味深いデータを得られた。こちらは、あくまで日本のハンドヘルドデバイス市場に特化したインタビューだ!
 
 あまりにも素晴らしいと思ったので、いくつかコメントを引用し、感想を書かせてもらう。
 


【日本国内でのPDAの普及について】
「PCコンパニオン(キーボードつきPDA)については、昨年の市場規模で20万台強でした。パーソナル・コンパニオン(ペン入力のPDA)の方はクラシックPDAを含め約70万台で、全体として90万台強といったところ」
「昨年9月以降、パームOSとポケットPCタイプで日本語に対応したものがわりと低価格で出始め、消費者にとってかなり選択肢が広がりました。まだ普及したとまでは言えませんが、ようやく市場が立ち上がるのかなという兆しが見えてきたのではないか」


【機長の感想】
 IDC社では、「ハンドヘルドデバイス」のことを「スマートハンドヘルド・デバイス」と呼び、さらにキーボードつきのものを「PCコンパニオン」、キーボードのつかないペン入力タイプのものを「パーソナル・コンパニオン」と呼んでいる。これは、他社とはちょっと違った分類だが、このインタビューを理解するためにはかなり重要なキーワードになる。
 データについては、PalmOSデバイスなど、ペン入力タイプのものは昨年一年間でおよそ70万台近く売れていたことにまず驚く。
 それにしても「ようやく市場が立ち上がるのかなという兆しが見えてきた」という表現は、やや甘めながらもかなり適切な表現だと思う。


【今後どの程度普及していくか?】
「2005年の見通しとしてですが、(中略)パーソナル・コンパニオンの方は約70万台から約177万台に増えると予測しています」

【機長の感想】
 2005年で2000年の2倍強というペースは、少ないような、でも、昨今の不況やその他の要因もかんがみると、ちょっとリアルな感じもする。

 
【世界との比較】
(日本市場では)だいたい年率20%増という感じで見ています。ただ、世界市場と比較すると、それほどの伸びではありません。世界的には2000年実績で1150万台で、これが2005年に6100万台に増えると予測していますが、これは年40%増という伸び率を見込んだ数値です」
「日本の場合、モバイルデバイスの市場にはいろいろな製品があるんですね。メール用の端末とか簡易型のウェブ端末、それにモバイルフォン
(携帯電話)もあり、これは世界で一番伸びています。競合するモバイルデバイスというのがたくさんあるんですね。これに対し、海外にはそういうものが余りありません。そういう意味で、日本の場合、他国よりPDAが特に伸びる要因がいまのところ見られないというふうに考えています」

【機長の感想】
 ハンドヘルドデバイスへの需要は世界と日本とで全然違うというのはiPAL-NEXTでもたびたび書いてきたことだが、ここまで違うとは…。年率20%と40%の差は大きい。その理由が後半だ。至極当然な理由だが、「日本の場合、他国よりPDAが特に伸びる要因がいまのところ見られない」は潔い!

 
【日本での普及の要因について〜ハードウェア篇】
(重量については、)通信機能付きで500グラムを切る(中略)あたりがキーになってくると思います。1キログラムですと、ノートパソコンとの差別化ができなくなってしまいますから、私自身は500グラムというところにこだわっています」
(サイズについては、)欧米の人は手のひらが大きいですから、(中略)アジア地域では小型化、軽量化に対する要求度は高いですからね。しかも、日本の場合は携帯電話が普及していますから、さらにPDAとなると、そういうニーズはより強くなります」
(値段については、)ノートパソコンの中にも10万円を切るものが出始めています。ですから、PDAが5〜6万円しますと、どうせなら高機能のノートパソコンの方がいいということも出てくると思いますので、価格面で差別化することは難しくなってきているのではないでしょうか。ただ、その中でも昨年、2万円を切るPDAが登場し、かなり売れました。そのへんまで下がってくれば、価格が決め手になってくることもある」

【機長の感想】
 基本的にはすべて大賛成だ!ただし、大石さんは「値段」については、「費用に対してどの程度の利益が享受できるか」という点で、(当たり前のことではあるが)10万円でも売れるハンドヘルドデバイスは出てくるのでは?と語っている。

 
【日本での普及の要因について〜ソフトウェア篇】
「やはり、動画が期待されます」
「音楽についてはデータの量から言っても携帯電話でも可能ですから、余り差はつかないでしょう。でも、画質と音声の処理ということになると、PDAの方が携帯より機能的に上だと思っています」
「やはり、コンシューマー向けとなると、動画かなという感じですね。ただ、動画をPDAで見るという文化ができるかどうかということがあります」
(携帯電話にも次世代携帯電話には動画機能もあるが、画面が)小さいですね。トリミングという面でも3G(第3世代)の携帯電話ですぐに実現できるかというのは疑問です」
(「動画の面で携帯電話と差別化が図れればPDAの普及が期待できるか?」という質問に対して)それがキーだと思います」

【機長の感想】
 この分析がもっとも素晴らしい!コンシューマ対応だと「動画」は絶対に必要だし、携帯電話との棲み分けのためにもどうしても必要な機能だが、「動画をPDAで見るという文化ができるかどうか」という点にちゃんと疑問を持っているところが、とても冷静な判断だと思う。

 
【すでに携帯電話を持っている日本人がハンドヘルドデバイスまでも持つための条件は?】
「携帯電話の方が先にインフラのようになってしまっていて、PDAがコンシューマーに浸透していくというのは難しいと思います。だからこそ、動画のような差別化できるアプリケーションが必要」
「もう一つはビジネスユース」


【機長の感想】
 後者の原因については、ビジネスマンがパソコンを仕事の現場で十分に使いこなせていない現状をその理由に挙げている。御意!


【ハンドヘルドデバイスと携帯電話の融合について】
「法律が現状のままであれば、やはりPDAメーカーと通信キャリアが組んでいく方向で、音声通信機能付きのPDAというのを実現していくのかな」

【機長の感想】
 やっぱり!


【コーポレートとコンシューマー】
「コーポレートとコンシューマーということで言いますと、現状ではコーポレート向けが出荷台数の10%強という感じで、主に特定業務、特定業種といった使われ方をされています」

【機長の感想】
 実は、この10%を舞台に今、各メーカーが熱い戦いを繰り広げている。


【米国でのハンドヘルド利用について】
「よくシリコンバレーから来る人は、PDA間でビームを飛ばして名刺交換するとおっしゃいますが、日本では絶対に見ないですよね」

【機長の感想】
 あはは、普通はそうだよね。


【これからの国内ハンドヘルドデバイス業界】
「まだ、参入していない企業でも進出方針を表明しているところはかなり出てきています。主だったところはほぼ出そろってきている感じ」
(企業間競争は)来年後半あたりからかなり厳しくなっていく」
「すべてがオンライン化し、ネットワークとの互換性を持つようになる」
「機能について、シンプルか多機能一体かということに分かれ、2極化すると考えています。
(中略)多機能一体のものは小型の端末ですべて完結してできるので、個人ユース向けと言えます。(中略)(一方、)ビジネスユースの場合は、さまざまな業務に対応する機能が必要になってきますので、周辺機器で拡張性を持たせるシンプルタイプのものが適している」

【機長の感想】
 シンプルか多機能一体か、という議論についても、機長は大いに賛同したい。別に、こうでなければならない、というのではなく、そういう傾向が強いはずだ、という話。

 
【ハンドヘルドデバイスは、携帯電話のように有料課金で儲けられるか?】
「通信キャリアを巻き込んで何かビジネスを展開するしかないと思います。いろいろな法規制があり、メーカーにはできないことがどうしてもありますから」

【機長の感想】
 そりゃそうだ。


【ハンドヘルドデバイスの未来は?】
「PDAをどうとらえるかというところなんですけど、私たちIDCでは、いまPDAというものを狭義でとらえていますが、この場合ですと、ビジネスにおける新規業務プロセスの提案がキーになってくると思います。そういうことが各方面で進めば、市場予測ももう少し上がってくると思います。
 また、広義にPDAをとらえた場合、例えばカセットテープだってネットワーク機能が付いて、録音したものをデジタルデータに変えるというようになってくると、これはこれでPDAと呼べるわけですが、そのように広い意味でPDAというものを解釈すると、かなり伸びると思います。パソコン以上に伸びる可能性があると思います。移動電話が固定電話を抜いたように、移動用PCが固定型PCを抜くという可能性は十分にあると思っています。」


【機長の感想】
 最後のコメントは、とても重要だと判断したので、ほぼ全文引用させてもらった。つーか、最後のに関わらず、今回のインタビューは日本語記事であるにも関わらず、大量の引用をさせてもらった。それは、どうしても、全文とは言わず、ポイントだけでも理解してもらいたいと思ったからだ。このインタビューのすべてが正しい、素晴らしいとは思わないが、機長は多くの点で共鳴した。だから読んで欲しかった。ただそれだけのことと言えば、それだけのこと。なんじゃ、そりゃ?

 

iPAL1546 i705のカウントダウン
  Date: 2001-08-29 (Wed)

●追加情報アリ

■Palm's next wireless device on the way(CNET)2001.8.28

■New wireless Palm to debut soon? (PDA Buzz)2001.8.28



 どうやら、噂のワイヤレスPalmOSデバイス「i705」に、この月曜、発売の認可が降りたらしい。これで、Palm社が放つ本格的ワイヤレス端末(常時接続できるアンテナを持ち、ユニバーサルスロットと、SDスロットを持つ!)の発売がまた一歩近づいた。

 同じPDABuzzには、8月24日に発売が噂されていた同社の新製品「m125」はどこに行っちゃったんだよ〜?という記事も出ている。

■Where oh where is the Palm m125?(PDA Buzz)2001.8.27



   

【追加情報】

 あ、そうそう、最初の記事で「i705」のことを「i750」と書いてしまった。反省。ところで、上記のCNET英文記事の日本語訳も出た。

■パームが発売を予定する『i705』 (CNET)

 なお、同記事には、さきの機長訳で機長が「この月曜に、発売の認可が降りたらしい」と訳した部分について、「27日(米国時間)に規制当局の認可を得た」と訳し、その既成当局とは「米連邦通信委員会(FCC)」であることが書いてある。また、「i705の外観は、シルバーを基調に角に丸みを持たせ、ハイエンドの『m500』よりはむしろローエンドの『m100』シリーズに似ている。4つのボタンはそれぞれアドレス帳、スケジュール帳、『マイパーム』ポータル、電子メールプログラム『MultiMail Deluxe』に対応している。 赤と緑のライトで電子メールの到着、ワイヤレス接続の状態を知らせる…なんて一文も出てる。

  ← 日本語記事には画像がなかったが、最新版の英文記事には画像も登場した。PDA Buzzのよりはちょっと大きめ!

 さらに、Palmfanによると、下記のサイトには豊富な画像が出てる。

■Palm i705 Approved by FCC (Updated)(PalmInfocenter.com)

 ZDNet/Japanにも翻訳記事が!

■FCC,新ワイヤレスPalmにゴーサイン(ZDNet)

 

iPAL1547 PalmでLinux〜ついに正式版へ
  Date: 2001-08-29 (Wed)

 Palm Cityの「Headline News from international sites」によると…

■Linux OS for Palm Hardware Available(PalmInfocenter.com)



 …というわけで、Empower Technologies がLinuxWorldExpoでLinux DA O/S v1.0を発表」。これは「以前アナウンスされたことのあるパームで走るLinuxの完成版」らしい。また「台湾のメーカー2社と契約を結んだため、Linux DAがプリインストールされた形で出荷されるハンドヘルドが登場することになるとも発表」されたそうだ。

 今すぐどう?ってことじゃなく、選択肢が増えることは悪いことじゃない。

 

iPAL1548 Handspring社の新製品「Treo k180」と「Treo g180」?
  Date: 2001-08-29 (Wed)

●追加情報アリ ●追加情報2アリ ●追加情報3アリ

 「iPAL1546 i705のカウントダウン」で、この月曜にPalm社はFCC(米連邦通信委員会)から「i705」リリースの認可を得た、と書いたばかりだが、その翌日の火曜日には、同じFCCが、Handspring社にも、とある認可を出したことがわかった、そうだ。

■Handspring to launch two PDA-cell phones(CNET)

 「Handspring社は2つの携帯電話機能付きハンドヘルドデバイスを発表する」と題されたこのCNET記事には、以下のような内容が書いてある。

【機長訳】

Manhattan/Treo k180
 8月20日付けでFCCに提出された文章によると、2つのデバイスのうち、コードネーム「Manhattan」と名付けられた製品名「Treo k180」は、キーボードを内蔵し、RIM社のBlackBerryに似ているという。



Shea/Treo g180
 もうひとつの「Shea」というコードネームを持つ製品名「Treo g180」は、これまでのPalmOSの標準であるGraffiti入力をベースにしている。


 
 それぞれ、同社のブラウザ「Blazer」を使ってネットブラウジングをすることが出来、同社の「VisorPhone」のように電話機能を持っているらしい。また、再充電できるバッテリとUSBやシリアルケーブルを使ってPCとのHotSyncが可能になってる。
 
 どちらの機種も、ケースカバーを開けるとその裏側に、電話機におけるスピーカーが内蔵されており、本体底部にはマイクが内蔵されていて、ケースカバーを開いた状態での通話が想定されているらしい。
 
 Handspring社はこれらのデバイスについてノーコメントの姿勢を貫いているが、7月のカンファレンスで同社CEOのDonna Dubinskyは年内にワイヤレスデバイスをリリースすると発表している。また、この火曜日以前に同社は、VisorPhoneの特別キャンペーン【追加情報】を参照)を始めて、VisorPhoneの在庫処分も開始している。
 
 ところで、月曜〜火曜の2日間で、FCCはPalm社に「i705」の、Handspring社に「Treo k180」と「Treo g180」の認可をしたことになるが、電話機能を内蔵しているHandspring社製品に対して、Palm社の新製品には電話機能はついていないようだ。(つまり、データ通信のみの意味。これはすでに噂されている通り!)なお、電話機能を持っているHandspring社製品はGMSに対応している。


【機長の感想】

 …まだまだ詳細は不明だが、とうとう画像まで飛びだしてきたHandspring社のワイヤレス端末は、Palm社に先んじて、音声通話機能まで内蔵してきたようだ。おまけに、2タイプのうちのひとつはキーボード内蔵と来たもんだ!ご存知のように、この種の通信端末は、そのまま日本語化するって訳にもいかないので、我々がその利益を享受できるのはまだまだ先の話しになるが、こうしてPalm社、Handspring社という、PalmOSプラットフォーム陣営の長男と次男が次々とワイヤレス端末への先鞭をつけていくという、この現状には満足している。ま、まだ触った訳でもないので、なんとも言えないが…。




【追加情報】

 なお、PDA Japanによると、「Treo」2機種については、以下の記事がすでに出ている。

■Handspring Gets FCC Approval for Two Wireless Handhelds(PalmInfocenter.com)2001.8.28

 …詳細な解説と3枚の画像つき。

■Treo: Handspring's upcoming wireless PDA? (VisorCentral)2001.8.28

 …こちらは、かなり詳細な画像が10枚以上も出てる。現在(日本時間午後4時半)はとても重くてなかなか開けない。ここの画像でフリップカバーの中央部が透明な窓になっていること、ジョグ的なボタンがついていることなどがわかった。(参照→●追加情報アリ

 さらに、「VisorPhoneの特別キャンペーン」については、下記に詳しく解説されており、Visorを購入するとVisorPhoneが無料でついてくるらしい。(たぶん米国のみ)

■ハンドスプリング、『VisorPhone』を無料提供 (CNET/Japan)2001.8.28

   

【追加情報】2

 えんすぅ〜ぱぁむ!に、Treoシリーズ情報専用ページが登場。最新情報が入り次第、随時更新するらしい。期待!

■Visor Treoについて...(えんすぅ〜ぱぁむ!)



【追加情報】3

 その後、このコラム中で紹介したVisor Centralの記事から膨大な画像が消えた。説明を読むと、「We have removed the other pictures from this article at the request of Handspring.」と書いてある。うちのサイトにはとくに苦情もお願いもないが、武士の情け、このサイトでもこれら詳細画像は削除させてもらった。(お知らせ感謝!>trentさん
 
 この「the request of Handspring」が本当だとすると、「iPAL1557 木曜日のミステリー」で書いた、Palm社Handspring社の大チョンボ(オプションがない場合、公式発表されることを知らずに、FCCに認可申請をしてしまったこと!)は真実ってことになる。ちょっと信じがたい大ミスだが…。

 ところで、新たに書き直されたVisor Centralの記事「Updated: The Treo surfaces」にはこんな記述もある。
 
「トリオ(trio)と発音するTreoという名前から考えるに、私の個人的意見としては、Handspring社の中にTVシリーズ「Star Trek」に出てきた通信機器「Communicator」を意識した人間がいたと思われる」



 …機長もまったく同感!なお、「TVシリーズ「Star Trek」に出てきた通信機器「Communicator」」については、Palm Tea Roomのコラム「スタートレックと科学技術」(2001.7.17)などを参照のこと。
 
 

iPAL1549 牛の涙。
  Date: 2001-08-29 (Wed)

 日本のみならず、アメリカを中心に世界的規模で進行する不況の影響は、さまざまな形でPC系大企業にも影響を与えているが、かねてより噂されてきたこととは言え、かなり大きなニュースが飛び込んできた。

■Gateway,日本市場からの撤退を決断(ZDNet/Business&Money)

■日本ゲートウェイ,営業停止(ZDNN)

 ま、上記2つの記事にはタイトル通りの内容が書かれている。詳しくは日本ゲートウェイのサイトを見てもらうしかないが、残念ながらこのページには、あまり情報は載っていない。



 ところで、Gateway社のような大企業は、今回のように事業の一部から撤退することで、ピンチを切り抜けることも出来る場合もあるのだが、そこまで大きくない、事業=企業レベルの会社にとっては、それだけの方策で昨今のピンチを切り抜けることなどは出来ないようだ。だが、そんなピンチをチャンスと考える人間がいるというは面白い。

■今度は「株式非公開」を目指すドットコム企業(上)(HotWIRED)
■今度は「株式非公開」を目指すドットコム企業(下)(HotWIRED)

 「株式公開した後で株価がガムよりも安くなってしまった企業に関して、専門家たちはさらに非公開化がすすむだろうと予測している」というお話。もうちょっと丁寧な言い方をすれば、「ハイテク業界では、ほとんどの大企業も、落ち込みを続ける売上と急落する株価にあえいで」おり、彼らには「選択肢は2つしか残されていない。会社を閉鎖するか、事業に関して理解している集団、つまり現在の経営陣に売り渡すかだ」ということだ。

頑張れ、世界のドットコム! 

  

 そういえば、今日は不況関連のネタが多かった。

■米ほぼゼロ成長に 4−6月期GDP0.2%成長(asahi.com)
 …「米国の実質GDPは97年から4年連続で4%台の成長率を達成した。しかし、昨年7〜9月期に1.3%に落ち込んで以降、明確な回復の兆しはみえない。「IT(情報技術)バブル崩壊」の影響の大きさを示している」

■平均株価、1万1000円割れ寸前=バブル後最安値を更新−東京株式(時事通信)
 …「買い材料も乏しく、底割れ不安を抱えたまま神経質な相場展開が続くとみる市場関係者が多い」

■7月の完全失業率、失業率5.0%で過去最悪水準を更新(TechnobahnFinancial)
 …「現行方式による失業者数調査が始まった1953年来最悪の数字」

  

iPAL1550 ふたつのOSとインターネットという武器
  Date: 2001-08-29 (Wed)

 最近、Palmの世界でもPalmOS以外のOSの話がチラホラと聞かれるようになってきた。そんなOSの代表格である「BeOS」「Linux」について、ちょうど手頃なガイドがある。あくまで、機長のような初心者向けだけどね。概要はわかる。
 
■ハマダのCLIEな日々〜#11 話題の「BeOS」について語る(ZDNet/PalmOS)

■リナックス誕生10周年:その誕生の経緯とオープンソースの未来(上下)(HotWIRED)

 前者の記事では「BeOS」が素晴らしいOSであるにも関わらず普及しなかった理由のひとつとして、後者の記事では「Linux」がボランティアだけでWindowsにも匹敵するようなOSに成長できた理由として描かれている「インターネットの価値」については、つくづくその通りだな〜と思う。「インターネット」最大の功績のひとつは、こうしたインターネットという武器を持つことで「熱狂」が「距離のハンディキャップ」や「コスト」を著しく削減して、大企業にも伍した戦いが、一時的とは言え実現できることにあると言えるかもしれない。
 
 さらに、そんな流れの中、Microsoft社のいわゆる「.NET(ドット・ネット)」計画のオープンソース化という動きまでが存在することに驚いた。

 

 Linuxと言えば、こんなニュースも!

■Sunの耳にLinux?(ZDNN)


iPAL1551 死後の奇跡
  Date: 2001-08-30 (Thu)

■マザー・テレサ、死後の奇跡が報告される(ロイター)

 マザー・テレサって人が生前、とっても頑張った方で、とっても立派な方だったということはしばしば聞く。だが、そんな彼女でも「聖人として認められるには、死後に、少なくとも1件の奇跡が起きたことが証明されなければならない」という。これは厳しい条件だ。

 そんな厳しい条件(たぶん「死後の奇跡」以外にも条件は多いんだろうネ)を乗り越えて「聖人」になった人が、これまでどれぐらいいるんだろう?と思ったら、かなりいた!

■聖人INDEX(その1)(その2)(その3)(カトリック百合ヶ丘教会ホームページ)

 この人数が、多いんだか、少ないんだかはよくわからないが、こんなにもいたことに驚く。あ、別に機長は宗教系の人ではないので、だからどう、ってことじゃなく、「聖人」になるのに比べたら「名球会」に入ったり「国民栄誉賞」を貰ったりするのは結構簡単なことなのかもしれない。どっちがいいとか悪いとか、そんなレベルじゃなく、ネ。だって、「奇跡」だよ、「奇跡」!

 ただ、思うのは、「聖人」になるための条件に「死後の奇跡」を加えたのって、なかなか粋な計らいなのかもしれない。その人のことを「聖人」に加えたい人たちは「死後の奇跡」を求めて、いつまでもいつまでもその人のことを忘れないだろう。ま、時には罪なことも起こるかもしれないが…。

 ちなみに、「聖人」のことをもうちょっと調べてみようと思ったら、こんな「聖人」も見つかった。


iPAL1552 Palm社の新しい顔触れ
  Date: 2001-08-30 (Thu)

■David Nagel氏は,Palm OS部門トップにうってつけ。でも……(ZDNN)

 …正直、この記事はPalm社Apple社と比べたいために、かなり無茶な論調も見受けられるのだが、ところどころで面白い分析も見られる。「PalmはAppleのように,成長したら何になりたいのかを,なかなか決められずにいる会社だ」というコメントも、正しくはないが、本質の一部をついているように思える。現実には同社は成長後の姿を複数イメージしているが、それらがまだどれも確信にまで到っているようには見えないし、実際、順調には進んでいない。まだまだこれからだ。

■Apple出身者でいっぱいのPalm社OS開発部門(MacWIRE)

 …これは今に始まったことじゃなく、Donna Dubinsky(元Apple社員)が同社の前身にあたる会社(Palm Computing社)の采配を握っていた頃からPalm社の人間にはApple出身者が多く、そのことは時には尊敬語として、また時には諧謔的なニュアンスを込めて語られてきたことだ。

 だが、前述の記事にも通じることだが、Apple社にいたから素晴らしいとも、ダメだとも言えない。それはApple社の現CEOのかつての行動と現在の行動を比べるだけでもわかる。つまり、人間は成長する。当然、林檎だって成長する。たまには腐る場合もあるが…。

 

iPAL1553 検索サイトの過渡期
  Date: 2001-08-30 (Thu)

 かつては、他の検索システムを使っていた機長だが、最近ではまずはGoogleで探してみて、それでも見つからなかった稀なケースを除いては、やっぱりGoogle一本槍な検索ライフを送っている。インターネット上での作業の半分近くが検索という作業なしにはありえないことからも、ここ1年ほどでこれほどの進化を遂げたGoogleという検索サイトの意味は大きい。
 
 さて、そんなGoogleのマネをしたサイトの話がCNETに出ている。
 
■商業主義に染まらない検索サービス(上) (CNET)

 この記事は最初、成功したGoogleのスタイルをそっくりそのまま真似た2つの検索サイトについて言及することから始まる。
 
■Theoma Serch(Theoma Technologies)


■WISEnut(WISEnut Inc.)


 これらのサイトは「いくつかの点で、臆面もなくグーグルのやり方をまねている」という文章さえ出てくるが、この記事の本旨はそんなことではない。Googleやそのソックリさんサイトが登場している理由を、「インターネット検索に変化が生じた時期にあたる。広告支出が減少するなか、多くの大手検索サービスは、検索結果を強化し、売上を改善するために料金に応じた掲載モデルを選んだ。企業が支払った料金に応じて検索結果リストの上位に掲載するという方法は、ゴートゥー・コムが流行らせたものだ。」そして、「検索エンジンが商業色を強めるなか、グーグルはシンプルなスタイルと比較的商業主義を排した結果を表示することで、競合企業と一線を画してきた。グーグルは、検索結果の最初のページに表示される広告リンクを販売しているが、これは実際の検索結果とは無関係だ」ったからGoogle時代が来たのだと説明している。そうした背景の証拠として「料金制モデルが広く受け入れられていることは、米マイクロソフトの『MSN』と米AOLタイムワーナーの『Netscape』が、料金制の掲載サービスから検索技術のライセンスを受けていること」などをあげている。
 
 ちなみに、商業色を廃したGoogleとその柳の下のドジョウたちの結果をちょっとだけ見てみよう。検索キーワードはズバリ「Palm」だ。
 
「Google」で「Palm」をキーワードに検索した結果

 …第1位に「Palm,Inc.内のProductページ」が来た。これはかなりリアルだ。以下、2位に「Palm,Inc.」、3位に「PalmGear.com」、8位には日本の「パームコンピューティング社」が来ている。これらもなんかリアル!

「Theoma Serch」で「Palm」をキーワードに検索した結果

 …驚くべきことに第1位に「Handspring社」が来ている。そして3位には「MemoWare」が!正直、サンプル数の少なさを実感させられるデータだ。

「WISEnut」で「Palm」をキーワードに検索した結果

 …第1位の「Palm,Inc.」は無難なところだが、Googleの「Productページ」に比べるとやや貧弱だし、第2位の「PalmOS.com」や第3位の「ZDNet Palm Downloads」などもリアルと呼ぶにはちょっと疑問符が残る。現状ではやはりサンプル数の少なさが決定的かも。

 以下、CNET記事で商業的な結果が加わっているとイチャモンをつけられた検索サイトなどを見ると…

「msn search」で「Palm」をキーワードに検索した結果…別枠になりながらもランキング結果を示すような第1位〜第3位という数字がついている「FEATURED SITES」はもちろん、もっといかがわしい「Top 10 Most Popular Sites for "Palm"」を除いても、標準の検索結果と思われる「WEB DIRECTORY SITES」でさえ、なぜか商業系のサイト名称ばかりが並ぶ。そんな中でもっともあくどいなと思われるのが下記のページ!
  ●Compare Personal Digital Assistants(msn)
ランキング第3位を示すような表示がつきながら、自社の商品購入サイトであり、しかも、そこにはPalmOSデバイスと言えば「m105」だけで、あとはPocketPCの互換機ばかりが並んでいる。このページが「Palm」という検索後にふわわしいページであるとはとても思えない。さらにこのmsnのベスト10もどきには、「ヤシの木」(Palm)に関するページがいくつか混じっているのだが、まさかここまで意図的なのか?と思いたくなるほどのかなり無茶苦茶なランキングだ。とにかく、並んでいるサイトの順番があまりにも普通じゃない。



「Netscape search」で「Palm」をキーワードに検索した結果…ここはmsn searchほどの悪意はないが、検索結果がまったくと言っていいほど役に立たない!まずは「Partner Search Results」というスポンサー系サイトの結果が出て、続いて「Netscape Recommends」という自社の商売ページが出て、続いて登場する16479件もの「Reviewed Web Sites」があまりにもアトランダムな「Palm」関連なんで、まったく役に立たない。これは酷い!…と思ったら、検索ページの最後に「Googleで調べましょう!」みたいなリンクまでついてる。ま、実用性以前の検索ページだ。


 こーゆーのを見ると、Googleが検索サイト界でいきなりトップに出てきた理由もわかる。それにしても、実用性ゼロのくせに自社の商売サイトの宣伝だけはする「Netscape search」は問題外としても、「Palm」の検索結果の3番目で「PocketPC」を売り込もうとする「msn search」は酷いな。ま、ビジネスと言えばビジネスなんだが…。

 やっぱり当分はGoogleかな、と思う機長だ。

 

iPAL1554 水曜日のミステリー
  Date: 2001-08-30 (Thu)

■FCC withdraws approval for handhelds(CNET)

 月曜日(8/27)Palm社「i705」というワイヤレス端末について、火曜日(8/28)Handspring社「Treo k180」「Treo g180」という2つのワイヤレス端末について、それぞれFCC(The Federal Communications Commission)から認可を得たというニュースだけでも、かなりショッキングなものだったが、今度のニュースは、さらに輪をかけてショッキングなニュースかもしれない。水曜日(8/29)になって「FCCはこの2社からのハンドヘルド製品の認可を取り下げた」というのだ。

  

【機長訳】

 事態が法律的な問題に絡んでいることと、証言者であるFCC研究所の電子機器部門の責任者・Richard Fabinaなる人物が、詳細になると途端に口を閉ざしてしまうために、機長には詳細はよくわからないが、とにかく彼はCNETに対して以下のように語ったという。


 
「2社からの認可申請は現在、未決リストに載っています」
「認可が取り消される条件は、通常、FCCもしくは企業自身が問題点を発見した場合と、書類に不備があった場合です」
「認可された物件だけが公開され、非認可物件は公開されません」


 …上記のコメントは明らかに矛盾している。そしてFabina自身もそれを「非常にまれなケース」と表現している。実際、この2社からの認可はほぼ同時に、2つのプレスリリースが出た直後に取り消されている。
 
「認可を貰ったどちらかの企業が問題点を発見して、その結果、認可が取り消された可能性はある。もしも問題点が小さなものであれば数日中には改めて認可されるでしょう」とFabinaは語っている。だが、問題点を発見したのがFCCなのか2社のうちのどちらか、あるいは両社なのかについては教えてくれなかった。

 なお、この問題についてPalm社の代理人はコメントを拒否(declined to comment)し、Handspring社の代理人はまだコメント出来る状態にはないと語った(was not immediately available to comment)という。

 
【機長の感想】

 う〜ん、CNETは「FCCの担当者から正確な証言が得られなかった」と書きながらも、記事を読むと、その真相をかなり予想している。が、だからどう?という問題でもない。結局は2件とも一時的とは言え、認可が取り消されているのだから。あとは、発見されたという問題点がマイナーなものであることを祈るだけだ。


 ま、あまりもめごとは好きじゃないが、こうして話題になることは悪いことじゃない。
 
  

iPAL1555 必読警報01/08/30
  Date: 2001-08-30 (Thu)

【必読警報】

■鱧しゃぶとは....(PalmStyle@FutureBits.Net)2001.8.30

 この文章の作者はこの人だ。革を縫っても、文を編んでも鮮やかな職人の香りがする。

■脱・思考停止。(うりだい!)2001.8.30

 …サイトデビューは遅い。実際、つい最近(7月頃)デビューしたばかりなのだが、この人のコラムには常習性がある。か弱い蝶のようにフラフラと舞いながら、知らない間に鱗粉を肩にまかれている。この人らしい独自の作風が心地よい。

■池田信夫のドット・コミュニズム〜第9回 リメンバー・パールハーバー…地上波デジタル放送に突っ込む「日本的意思決定」(HotWIRED)

 …この記事は、ERROR on Palm(「EonP604 地上波デジタルは自殺行為」2001.8.30)で見つけた。まだまだいろんな無駄があるらしい。

   

iPAL1556 自分のため!家族のため!
  Date: 2001-08-31 (Fri)

 「iPAL1549 牛の涙。」を書いた8月29日よりも状況は悪化しているのか?さきほど、asahi.comを開いたら、考えられうる限りの悲観的なコメントが並んでいる。

■NYダウ、1万ドル割れ ナスダックも1800割る(asahi.com)

 …4日連続の下落で「ダウ工業株平均は取引途中では4月12日以来、約4カ月半ぶりに1万ドルの大台を割り込んだ」そうだ。
 
■東証株価下落止まらず TOPIXが一時1100寸前(asahi.com)

…アメリカの影響を受けて、「市場全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は一時、99年3月以来となる1100割れ目前の1102まで下落」した。

■止まらぬ株安「9月危機」起きたら… Q&A(asahi.com)

 …たぶん嘆いている暇などない。みんなで頑張ろう!

■金融庁の試算が売り招く 東証株価急落〜「処理遅い」と市場失望(asahi.com)

 …昨日の急変の原因を解説している。

■「あゆ」のアルバム延期で業績予想下げる エイベックス(asahi.com)

 音楽業界大手のエイベックス社は「今年9月の中間連結決算の業績予想を下方修正」したのだが、その原因は「同社所属の人気アーティスト、浜崎あゆみさんが9月に予定していたアルバムの発売を来年1月1日に変更した影響」だという。ま、これは不況とは直接関係ないニュース。

 あゆも頑張れ!でも、我々はもっと頑張ろう!自分ため、家族のため!


iPAL1557 木曜日のミステリー
  Date: 2001-08-31 (Fri)

 元記事である「FCC withdraws approval for handhelds」(CNET)をもとに、昨日、「iPAL1554 水曜日のミステリー」というコラムを書いた。その中で紹介した「機長訳」の結論は「FCCの担当者から正確な証言が得られなかった」、つまり原因は不明!というものだったが、昨日CNET/JapanZDNet/Japanに出た日本語訳を見ると、論旨そのものが違っている。そのあまりの違いっぷりに機長は驚いた!いくら英語能力に自信のない機長でもそこまで間違えるだろうか?

 下記の2つが、その問題の日本語記事だ。

■FCC,PalmとHandspringの要請で新PDAの認可を取り消し(ZDNet/Japan)
■パームとハンドスプリング、新製品をもう一度秘密に(CNET/Japan)

 たとえば前者の記事の冒頭はこんな一文で始まっており、ほぼそれがその記事の論旨になっている。

「FCCはPalmとHandspringの新製品に対する認可を取り消した。両社から,「製品発表が近づくまで認可を遅らせてほしい」という要求があったためだ」

 機長の書いた「iPAL1554 水曜日のミステリー」と全然違う!記事の文章の中にはよく似た文章も多いの、文章の各部がかなり明確な違いを示している。いくら「英語力に自信がない」機長でも、この翻訳は酷すぎる!この通りなのだとしたら、翻訳なんて言う以前に、前回の翻訳は「誤訳」ということになる。

 でも、これらすべての元記事を改めて読みなおしてみて、だんだんと原因がわかってきた。
 
■FCC pulls OK for handhelds(CNET)
 
 そう!実は、この英文の元記事は、記事タイトルまでが昨日のそれとは変わってしまっている。昨日までその記事は「FCC withdraws approval for handhelds」(FCCはハンドヘルド製品の認可を取り下げた)というタイトルだったのに、さっき開いてみると上記のように「FCC pulls OK for handhelds」(FCCはハンドヘルド製品のための認可を撤回した)と変わっている。さらに、記事の冒頭に「update」の赤文字が踊っている。

 つまり、機長の日本語訳にも問題があったかもしれないが、それ以前に、CNETの記事は日本語訳される直前に、記事そのものが変更されていたのだ!…ほっ。
 
 では、これで一件落着か?と言うと、そうとも言えない。この記事通り、つまり、月曜日に認可を貰ったPalm社と、火曜日に認可を貰ったHandspring社が、なぜか偶然にも、両社ともに「情報が公開されることを避けるために、認可を遅らせるという条項への記入を忘れた」というのだ。もしもその通りなら、両社は揃いも揃ってオマヌケな会社だと言える。でも、本当にそうなんだろうか?Palm社とHandspring社が同時に同じミスをするというのが、どうにも信じがたいが、かと言って、それ以外の理由を考えづらい機長だ。ミステリーはまだまだ続く。…はず。

 

iPAL1558 ザビエルさんの奇跡
  Date: 2001-08-31 (Fri)

 「iPAL1551 死後の奇跡」で紹介した話、つまり、キリスト教で「聖人」と呼ばれるためには、いくつかの条件が必要で、その条件の中には「死後の奇跡」までが含まれている、という話だった。これに関連して、技術評論社「まるごとPalm!」シリーズの編集者でもある角健太郎さんからメールを貰った。はっきり言ってPalmとはちっとも関係のないテーマだが、面白いので紹介する。

[iPAL1551 死後の奇跡]について

>聖人のなかに、じつはフランシスコ=ザビエルが入っています。
>日本人なら誰でも知っている、あのザビエルです。
>#機長さんがリンクしたページのその3にも載っています。

>どんな[死後の奇跡]を起こしたかというと、
>なんと「死体が腐らなかった」のです。
>中国で死んだ後に故郷(スペインだったかな)まで
>3ヶ月くらいかけて運ばれたのですが、故郷で棺桶を開けてみたところ、
>まだ死体が腐っていなかった。
>「これは奇跡だ」ということで、すんなり聖人になったそうです。
>いまでも故郷の協会で、腐っていないザビエルさんが祭られているはずです。

>−−この情報は、芸術新潮のザビエル特集で知りました。

>以上です。Palmにはぜんぜん関係の無いネタですいません。


 いやいや、とっても興味深い話をありがとう!前回も書いたが、機長は宗教系の人ではないので、とくに信心深い気持ちになったりはしないのだが、あの「ザビエル」がいまだに腐らないままに保存されているのなら、是非死ぬまでに一度訪ねてみたいものだと思う。髪形は本当にあの通りだったのか?顔はあの肖像画に似ているのか?…など確認したいことは多い。

 そして、角さんが指摘しているように確かに、先日紹介したリンクページには「聖フランシスコ・ザビエル司祭」の記述がある。それによるとザビエルさんはパリ大学の出身者だったらしい。これにまず驚いた。そうか、ザビエルさんにも大学時代があったのか?!今の大学生のキャンパスライフとはまったく違っていただろうことは承知の上だが、ザビエルさんの大学生活を想像するとちょっとワクワクする。サークルはどこに入ってて、合コンとかしたりしたんだろうか?…とか。だから、今の大学生のキャンパスライフとは全然違うってぐらいは知ってるつもりだよ。でも、面白いじゃん?ザビエルさんが仲間とスノボ合宿に行く姿を想像したりすると…。ちなみに、彼が生まれた場所は「ザビエル城」!すげー!自宅が自分の名前がついてるお城ってことは、すげー「お坊ちゃん」じゃん!てことはさ、…と、慶応の三田キャンパスを学食方向に向かって歩く学生時代のザビエルさんを想像中。

 
 ↑ ザビエルさんとパリ大学のキャンパス
 
 ちなみに、歴代聖人の中には日本にゆかりの深いザビエルさんだけじゃなく、日本人も混じっている。しかも26人も!
 

iPAL1559 Palm of Xavier
  Date: 2001-09-01 (Sat)

●追加情報アリ

 「iPAL1551 死後の奇跡」「iPAL1558 ザビエルさんの奇跡」と、無宗教者にも関わらず、なぜかキリスト教の「聖人」の話で盛り上がった機長だが、これに関するコメントがいくつか寄せられた。
 
 iPAL-BBSに書き込んでくれたguriさんによると…
 
>たしか、ザビエルの遺体で聖遺物として残されているのは右手です。
>腐らなかったというのはミイラ化していたということですね。
>ザビエルは貴族の出でしたのでお城持ちだったんです。
>パリ大学でイグナチオ・ロヨラと出会い、後にイエズス会を設立することになります。


 …ということだ。どうやら残っているのは「右手」だけらしい。全身じゃなくて残念!…うん?
ちなみに、文中に登場するロヨラさんはこの人。



■イグナチオとイエズス会(上智の精神)

ザビエル「俺、髪形変えようと思ってるんだ」
ロヨラ「スキン?」
ザビエル「いや!お前と一緒じゃ芸がないし、俺は真ん中だけスキンで行く」
ロヨラ「真ん中だけスキン?…それって、中途半端じゃない?」


 …なんて会話は当時、絶対になかったと思うが、「貴族の出」でザビエル城生まれのザビエルと同様に、ロヨラ城生まれのお坊ちゃまで12人兄弟の末っ子だったというロヨラさんは、「若いころは平気で罪を犯した。バクチ、女、決闘が好きで、生活は乱れていた」という。ま、多少は髪形の話でザビエルさんと盛り上がったという可能性も否定できない。そんな彼が戦争での負傷をきっかけに宗教の道に入ったのは30歳を過ぎてからのことだったという。つまり、それまでは、少なくともロヨラさんはお坊ちゃまの末っ子として、ずいぶん遊びまくっていた可能性が高い。そんなロヨラさんとザビエルさんの二人が作ったイエズス会から、のちに日本の上智大学が生まれたというのはなんだか皮肉な感じもする。
 
 さて、一方のザビエルさんについては、「iPAL1558 ザビエルさんの奇跡」でメールをくれた角健太郎さんから追伸が届いている。
 
>ザビエルさんですが、今でも腐っていませんが、
>ただし今は水分が抜けてミイラ状態です。残念。


 そして、「右手」だけが残っているということを教えてくれる、こんな記事を紹介してくれている。

■聖フランシスコ・ザビエルはテニスの名手だった?(スポーツナビ/テニスの文化史)

 そして、驚くべきことに、この記事によると、宗教の道に入る前は「ペロタ」という現在のテニスの原形のようなスポーツが得意で、その腕は彼の右に出るものはなかったという。しかも、「ペロタ」は現在のテニスとは違い、ラケットを使わないスポーツだったために、現在もミイラとして保存されている彼の右手は、「著しく変形していることが1947年になって判明」したが、「その理由は「ペロタ」に熱中したからだ、という判定が下され」たという。

 ← ザビエルさんを熱狂させたペロタ
 
 驚くべきことにパリ大学時代のザビエルさんは、「iPAL1558 ザビエルさんの奇跡」で機長が書いたように「仲間とスノボ合宿に行く」ということはしなかったようだが、「ペロタ合宿」ぐらいなら楽勝で行っていたかもしれない、というのだ!そんなザビエルさんも、その後、ロヨラさんと出会ってからは回心して、あれほど大好きだった「ペロタ」を断ったという。逆に言えば、そもそも大学時代の二人はまだ出会ってなかった可能性が高い。そういう意味じゃ、「俺、髪形変えようと思ってるんだ」なんて台詞は出るはずもなかった。
 
 さて、そんな若い頃の「ペロタ」三昧のせいで変形していたという、ザビエルさんの「右手」のミイラが現在、置いてある場所についても、角さんがメールで教えてくれている。
 
>お、この教会にザビエルが!

■ジェズ教会(ローマの休日)



 上の画像の祭壇に、ザビエルさんの右手のミイラが眠っているらしい。なお、上記ページによると、この右手はなんと「ザビエル来日400年の1949年と来日450年の1999年には再来日?して」いるそうだ。知らなかった〜!次に来日するのは来日500年の2049年まで待たなければならないらしい。
 
 ところで機長は、ザビエルさんの来日450年のことなんか、今日の今日まで知らなかったのだが、ちょっとGoogleってみたら、実はこんなページもあることがわかった。
 
■ザビエル上陸450周年記念 ホームページ(ザビエル上陸顕彰会)

 このページで感動したのはザビエルさんの名前の綴りだ。「St. Francis Xavier」と書くらしい。そして同サイトの年表とも言うべきページに下記のような記述を発見した。
 
■1999年10月8日 ザビエル聖腕(右腕)来鹿(ザビエル上陸450周年記念 ホームページ)

 「来鹿」とはもちろん「ザビエルさんの右腕に鹿が来たよ」の意味ではなく「ザビエルさんの右腕が鹿児島に来たよ」ってな意味だ。
 
 さて、ザビエルさんの青春の1ページを探り、その右腕が最近、久しぶりの来日を果たしていたことを書いて、さすがにこのお話も終わりに近づいた、と思うでしょ?
 
 …ところが、まだまだ話は終わらない。この話をメールで知らせてくれたのは、読者の常塚さん。今度はザビエルさんの、というよりも、このお話の発端になった「聖人」の話だ。
 
 皆さんは「守護聖人」という言葉を知っているだろうか?正直言って、機長は初耳だったのだが、英語で「Patron Saint」と書く、この「守護聖人」について、常塚さんが面白い話を教えてくれた。
 
>さて、「iPAL1558 ザビエルさんの奇跡」「iPAL1551 死後の奇跡」
「キリスト教の聖人」について触れておられるのを拝見し、興味を持って
>調べてみましたところ、以下のような記事を見つけました。


■Internet to Get Patron Saint (ABCNEWS.com)

 ま、上の記事は英文なので、解説はこれから出てくる常塚さんのメールに任せるとして、そもそも「守護聖人」(Patron Saint)って何だよ?っと機長などは思うのだが、これについては、こんなページで解説を見つけた。
 
■第217回 守護聖人(それだけは聞かんとってくれ)

 このコラムによると、「聖人のなかに守護聖人という分類があるらしい。これは我が国でいう、恵比須は大漁の守り神、菅公は学問の神様、というやつに近い概念なのかもしれない。だが日本のそれと違うところは、たとえば天神さんなら学問成就を願うあまねくすべての者がその加護ないしは御利益にあずかる可能性を持っているのだが、守護聖人の場合そうではなく特定の職業にのみ付く」ということらしい。だいたいわかってもらえただろうか?
 
 さらに調べてみると、こんな表も見つかった。
 
■守護聖人(くろはたデータ蓄積処)

 守護聖人の対応表みたいなものだ。これを見ると守護聖人は、職業のみならず土地(例:アイルランド)や、病気(例:ペスト)、動物(例:馬)、建物(例:洗礼堂)、一族(例:メディチ家)…などにも存在するらしい。

 …と、「守護聖人」の概念が理解できたところで、さきほどの常塚さんのメールに戻ろう。

>この記事によると、バチカン(カトリックの総本山です)は、
「セビリアの聖イシドールス」という6世紀の聖人を
「インターネット利用者及びプログラマー」の守護聖人として
>認める方針である、ということです。
>この聖人は世界で最初の百科事典の編集者であり、
>この「データベース」の編纂という仕事が今日のインターネットにも
>つながるものであるとして守護聖人になることになったということです。
>なお、この記事によるとインターネットの守護聖人としてはほかに
「サン・ペドロ・レガラード」という15世紀の聖人を推す声もある
>とのことで、彼を推薦する人によれば彼は「同時に二個所に出現する」
>という奇跡を起こしたことがあるとされ、また彼は航海者(ナビゲーター)
>としても知られていたため「ネットサーフィン」の守護聖人として
>ふさわしい、とのこと。

>今のところまだ正式な決定は出ていないようですが、「インターネット」と「守護
>聖人」という組み合わせは、なかなか興味深い感じがします。


 …ということだ。あはは。…と笑ってしまうと怒られてしまうかもしれないが、バチカンでは新しい職業や概念が生まれるたびに、その守護聖人を議論の末に決定しているらしい。う〜ん、楽しすぎるぞ、バチカン市国!
 
 では、我らがインターネットの守護聖人前述のabc NEWS.comの記事では「Saint Dot-Com」と呼んでいる)となりそうな「セビリアの聖イシドールス」さんとはどんな方なのか?というと、ちゃんと画像が残っていた。こんな人、というか聖人だ!
 


■インターネットの守護聖人イシドルス(@nifty/聖書フォーラム)

 さて、常塚さんは、インターネットの守護聖人の話が終わったところで、最後に「守護聖人」の新作について紹介している。

>また、守護聖人については以下のようなページもありました。

■Patron Saint Index (Catholic Community forum)

 上記のサイトが以下の記述の出典になっているらしい。全2841という気の遠くなるような守護聖人について紹介しているこのサイトは必見かもしれないが、ちょっとすべてに目を通すのは気が引ける。だもんで、常塚さんのメールを先に進める。

>たとえば、「日本」の守護聖人は聖フランシスコ・ザビエルであるとか、
「テレビ」の守護聖人は大天使ガブリエル、「ガソリンスタンドの店員」
>守護聖人は聖エリギウスなどと、大変こまごましたものにまで「守護聖人」は
>いらっしゃるようです。
「Palmユーザーの守護聖人」は、まだ決まっていないようですが、
「Pilots」の守護聖人は「聖ジュセッペ・ダ・コペルティーノ」だそうです。
>この聖人は「お祈りの最中に体が宙に浮く」という奇跡が起こったそうで、
「宇宙飛行士」の守護聖人にもなっています。

 なるほど。こうして見ていくと、守護聖人決定会議というのは、きっと荘厳な会議なのだと信じるが、機長のような無宗教者が見ると、ある種、「笑点の大喜利」のようなものに見えてしまうケースがあるかもしれない。とっても罰当たりなことだが…。
 
 ところで、常塚さんが出典としたページ「Patron Saint Index」には、ザビエルさんのページももちろんある。ここには我々の知らないザビエルさんの肖像画があった。

■Francis Xabier(Patron Saint Index)
 


 かなりカッコいいぞ、ザビエルさん!そして、彼が守護しているモノ(Patronage)のリストには、「日本」を始め、彼が歴訪した各国や、「宣教師」、「教区」、「布教」、「伝染病」…など、彼の人生を物語るような名詞や固有名詞が並んでいる。
 
 ところで、ここで少し話を戻したいと思う。「日本」の守護聖人はザビエルさんだという話はすでに書いた通りだが、これも前述の通り、日本人にも聖人になった人間がいる。しかも26人も!歴史の教科書などにも出ていた、いわゆる「26聖人」だ。彼らについてはこんなページがある。
 
■日本の教会と26聖人(日本26聖人)

 ここには、「聖パウロ三木」や「聖ヨアキム榊原」「聖パウロ鈴木」などの26聖人の名前やプロフィールなどまで出ている。これによると、全員が日本人ではないことがわかる。20人が日本人で残りの6人は外国籍だ。
 
 この26人については前述の「Patron Saint Index」にも特集ページがある。
 
■Nagasaki Martyrs(Patron Saint Index)

 「長崎の殉教者」と名付けられたこのページを見ると、彼ら26聖人のすべてが守護聖人の役割を行っているわけではないことがわかる。このページで発見したところだと、スペイン出身のPETER BAPTIST(聖ペトロ・バプチスタ)さんが、「日本」や「Peterという名前の人」の守護聖人、インド出身のGUNDISALVUS GARCIA(聖ゴンザロ・ガルシア)さんが「インドのボンベイ」の守護聖人、大阪出身のJOACHIM SACCACHIBARA(聖ヨアキム榊原)さんが「Joachim(ヨアキム)という名前の人」の守護聖人を、それぞれ勤めている。それにしても「SACCACHIBARA」が「榊原」とは…。というわけで、26聖人の中で守護聖人を担当しているのは榊原さんただ一人であることがわかった。
 
 なお、「日本」という国を守護聖人として守護してくれている人については逆検索をかけたところ、以下の三人であることがわかった。
●Francis Xavier
●Our Lady of Japan
●Peter Baptist

 一番上はご存知ザビエルさん、一番下は26聖人の一人である聖ペトロ・バプチスタさん。では真ん中の人は誰なのか?というと、この人だった!
 
■BLESSED VIRGIN MARY(Patron Saint Index)
 
 この人の守護聖人リストを見ると、世界中の国々を守護してくれていることがわかる。さすが、Virgin Mary!
 
 さらに、さらに、「Patron Saint Index」はとても面白いデータが溢れている。「Japan」で検索をかけると、たくさんの日本人や日本関係者が見つかった。26聖人はもとより、ザビエルさん、そして歴史の教科書でおなじみの天正の少年使節の面々、さらには日本の歴史では有名ではないがキリスト教の世界ではその価値を認められた人々、など。ほとんどが戦国時代〜江戸時代なのだが、中には、20世紀の日本人も見つかった。
 
■Kitahara Elisabeth Maria Satoko

 誰なんだろう?
 
 …と、謎を残しながらも、面白いから、という理由だけで、あまりにもキリスト教一色になってしまったiPAL-NEXTだが、こんなことだと違う趣味の人のためのホームページだと勘違いされてしまいそうなので、次回からはまた通常通りのPalmOSユーザーのためのページとして再開する。

【追加情報】

 その後、機長が「謎」と書いた「Kitahara Elisabeth Maria Satoko」さんについては、kitさんよりiPAL-BBSに書き込みがあった。下記のページを参照。

■感動のアンビリバボー〜蟻の街のマリア(奇跡体験!アンビリバボー)

 なるほど。そーゆー人だったんだ〜!Googleにたくさんの関連ページが出ていた。とくに出版物が多く出ているらしい。

「北原怜子」をキーワードに検索した結果(Google)



 いちおう、

iPAL-LONG COLUMNSに、このコラムの総集編をつけた。つまり、「iPAL1551 死後の奇跡」「 iPAL1558 ザビエルさんの奇跡」「iPAL1559 Palm of Xavier」を合せたものだ。別に新作ではない。


iPAL1560 アメリカの特殊性
  Date: 2001-09-01 (Sat)

■【コラム】ニューヨーク通信 第168回 執筆=山下洋一 繁栄か、衰退か、モバイルと自動車の微妙な関係(PC WEB)

 自動車運転中の携帯電話の使用については洋の東西を問わず、まあ、危ないに決まってるってことには変わりがない。でも、車社会のアメリカで「運転中の携帯電話、即逮捕」じゃ、向こうの携帯電話事情はなかなか日本のようには進まないだろう。


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